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フランク・ブラングィン展

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国立西洋美術館に行ってきました。

どんな企画展がやってるかとか、なんにも調べずに。

正直、この芸術家をアタクシは存じ上げなかった。

あんまり宗教画や印象派の絵画は好きではないので、そんな感じだったらどうしようって思ったけど、これがびっくり!

素晴らしかった。

アタシは版画好きだから、アウトラインがしっかりしている絵が好きだ。

ブラングィンは、テキスタイルやステンシルデザイン、もちろん多色木版画の原画も多数描いている方なので、そのあたり凄く好きだった。

それに、壁画画家でもあるから、構図が画面いっぱいいっぱい。

わかりやすいパース。
そして、橋が好き。
川が好き。

そこも、アタクシ好み。

さらに、戦火に翻弄されながらも、宗教画にだけにとどまらず、生死にきちんと向き合った作品。

労働者を決して弱者としてとらえず、美しく力強く描き出していた。

最後に、描き出す赤と黄色のなんと美しいこと。

機会があればもう一度観に行きたいくらいの展示だった。

松方コレクションで知られる松方幸次郎を芸術の道に導いた人物でもあるらしい。

芸術は芸術家だけでなく、作品も含め。
戦火の歴史に翻弄されながらも生きながらえてきた。

ブラングィンも、戦火の中強く、希望に満ち、美しく生きてきた方だと感じた。

色彩や描写自体はときに繊細なのだが、そこに美しさがあふれ出ている作品は、今のアタシにはまぶしく。

心が震えて、何度涙を流したことか。

とても素晴らしいひとときだった。

5月30日まで、国立西洋美術館にて。

お勧めです。

作品をここでお見せできないのが残念!
by mahimahi55 | 2010-05-02 20:09 | 陸の上のタイノエ
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